やり切れません......
こんばんは。和牛ウライの熟成職人です。かなり更新が滞ってしまい申し訳ありませんでした。
今日、久しぶりに書こうと思ったのは、今、皆様の関心を集めている牛肉の放射性物質汚染についてです。
このたびの東日本大震災をうけてますます東北を応援していかねばっ...と思っていたところをくじかれた
感じです。そもそも稲わらは検査の盲点だったとする国の報告はわれわれ畜産関係の者からすればなんたる
ことだという思いです。このような事態から国民を守ることこそが国の国たる役目ではないでしょうか?
責任の所在をはっきりとさせたいところですが、今は一日でも早く、不安や原因が取り除かれ、以前のよう
な素晴らしい畜産物を生産できるようただただ祈るばかりです。それこそが復興へのわれわれ畜産業界の者
が出来る支援なのです。
《 追記 》
畜産物について今現在かなりの不安が広がっています。牛肉だけではないのでは・・・と、お思いの方も
いらっしゃるでしょう。ただ、鶏、豚に関しましては消化器官の違いから稲わらを消化することができず、
今回話題になっている放射性セシウムを稲わらから摂取することはほぼないようです。また、家畜用の餌も
このたびの事態を受け、汚染されないように徹底した管理が施されていっているようです。僕がお世話にな
っている兵庫県の農家さんもそのようにおっしゃっていました。また、牛肉についても稲わらを食べさせる
期間や畜種などは決まっているらしく、未経産牛では仕上げ(出荷前)に食べさせることもあまり無いそう
です。さらに、一定期間に渡り高濃度の汚染餌を与えない限り体外に排出されていくそうです。今回のセシウム
については生物学的半減期は60日間だそうです。
東北地方で全頭検査を行うという情報も入ってきております。一日でも早く安心、安全な食肉の出荷が出来る
ようになれば幸いです。
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